甘い蜜に隠された「痛み」の原因を徹底解明!

「キーン」とした痛みの原因は”脳の勘違い”!?

暑い夏になると恋しい、冷たくて甘~いかき氷。

でも、「早く食べないと溶けちゃう~!」なんて慌てて食べると、まるで脳天をアイスピックで突かれたような「キーン」という鋭い痛みが走り抜けることも。

「か、かき氷に、殺される~!」と、思わず悲鳴を上げてしまいそうになりますよね。(それって私だけ?)

甘い蜜に隠された、「痛み」の原因とは一体?
というわけで、今回は「かき氷殺人事件」のトリックを徹底解明しちゃいます!


トリック その1

かき氷を食べると、三叉神経からに「冷たい」という感覚信号が伝わります。
ただし、冷たさの刺激が強すぎると、脳への信号が乱れてしまい、冷たさを「痛み」として錯覚してしまいます。
→その結果、「痛み」に反応する形で脳の血管が収縮するため、「キーン」という痛みが発生!

キーン

トリック その2

脳は、急激に冷えた口腔内を温めるため、脳の血管に一時的な炎症を起こし、血流量を増やそうとします。
→この一時的な炎症反応によって、「キーン」という痛みが発生!


ちなみに、この「キーン」という痛みには、「アイスクリーム頭痛」という正式な医学用語があるのをご存じでしたか? (ウソのようなホントの話~)

とはいっても、アイスクリームを食べても、かき氷のように「キーン」とする頻度って、少ないですよね。

実は、温度自体はかき氷よりもアイスクリームの方が低いのですが(かき氷は0℃、アイスクリームは-7℃前後)、かき氷に比べてアイスクリームは凍結部分が少なく、また、アイスクリームに含まれる脂肪には、熱の伝達や吸収を妨げる働きがあることから、かき氷の方がより冷たく感じられてしまうというワケです。

アイスクリーム頭痛


このような痛みを防ぐには、口の中でゆっくり溶かしながら食べるのが一番! なのだとか。

とはいっても、あのシャリシャリとした食感こそが、かき氷の醍醐味のような気もするんですけどね……(汗)

(文:真ノ宮ゆな/イラスト:matya)